これミス マーダーミステリー大賞 結果発表

コンテストについて

  • オフライン部門

    大賞 なし

    入賞
     『アマツミカボシの贖罪』
     作者:Julius 監修: UniteLink 『コールドコールドオールド』
     作者:冬浮
     『ドルイドの城』
     作者:けにー

  • オンライン部門

    大賞
     『雛に杓子は殺せない』
     作者:綾部ヒサト

コンテストについて

※作品別講評は、全審査員の講評を意見として
集約し、文章化したものになります。

  • オフライン部門 入賞

    『アマツミカボシの贖罪』

    作者:Julius  監修: UniteLink

    本作品は「犯人立候補制」を採用しており、お客様にご提供したい内容や、試みの意図が明確です。

    また、プレイヤーの感想として「犯人を捕まえました」「犯人で逃げ切りました」といった発言がしやすく、SNSでの発信にも適している点が特徴です。

    犯人拘束への難易度がかなり低めに設定されているため、バランス調整を行うことが必須になります。

  • オフライン部門 入賞

    『コールドコールドオールド』

    作者:冬浮

    ゲーム体験としてしっかりと「マーダーミステリー」を楽しめる感覚があり、ゲームの時間もそれほど長くないため、初心者にも自信を持っておすすめできる作品です。

    作者が伝えたかった意図が明確に表れている点も評価でき、短時間でありながら、原初的なマーダーミステリーの要素をしっかりと体現しているため、初心者でも「推理」そのものの楽しさを感じることができるでしょう。

    一方で、舞台設定がハイコンテクストで、初心者の方にはやや難解に映るかもしれません。

  • オフライン部門 入賞

    『ドルイドの城』

    作者:けにー

    全体として、賑やかで楽しいゲーム体験でした。 シナリオの展開も公演ならではの演出と相性が良く、今後さらにブラッシュアップすることで、体験の質を高めることが可能です。
    舞台はファンタジーの設定ですが、ゲーム中で使用できる特殊な設定については具体的なルールが提示されており、ファンタジーらしい無秩序感はあまり感じず、好印象を持ちました。

    しかし、ゲーム全体を通して情報量が多く、キャラクターとしては知っているはずの情報を、プレイヤー自身がしっかりと把握しなければならない点が課題となっています。

  • オンライン部門 大賞

    『雛に杓子は殺せない
    (ひなにしゃくしは殺せない)』

    作者:綾部ヒサト

    人里離れた辺境の村、吹雪に囲まれたクローズドサークル。ミステリーとして気持ちが高まる設定のもと、しっかりと楽しめる現代劇ミステリー作品でした。設定が非常に入りやすく、初心者から上級者まで満足できる内容です。

    短時間かつ限られたカード枚数という制約の中で、原初的なマーダーミステリーの要素をしっかりと体現しており、それゆえのギミックも仕込まれていました。プレイ後の感想戦がとても盛り上がりました。

    ただし、推理の導線がやや厳しく、作者の脳内当てゲームのように感じられる部分もありました。そのため、導線を整理し、ヒントを散りばめることで、より納得感が高まる作品になることを期待します。

コンテストについて

この度は、多くの方々にご応募いただき、誠にありがとうございました。

オフライン部門では、一人で複数の作品をご応募くださる方もおり、わずか3ヶ月という期間で、圧倒的な物量と文字数を誇る作品を完成させる情熱に深く感銘を受けました。

オンライン部門におきましては、「カード枚数10枚以下」という難解な制限の中でも、その制約を見事に活かし、初心者から上級者まで楽しめる多くの作品が集まりました。

斬新なアイデアを用いた作品も数多く見受けられましたが、一部ではその斬新さがプレイに影響を与え、かえってゲームの進行が難しくなっているケースも見られました。革新性とプレイアビリティのバランスが今後の重要なポイントとなるかもしれません。

最後に、大賞の発表を温かく見守ってくださった皆様、作品をご応募くださった皆様、そして審査員を務めてくださった皆様に、心より御礼申し上げます。皆様のご協力に深く感謝いたします。

かるら